SEVEN
「スタジオ緑屋7」を聞いているぼくらが、取材し、編集した新聞です。
SM7をより楽しく聞くためにお役に立てば幸いです。



#1 1971/ 7/ 7

#2 1971/ 8/20

#3 1971/ 9/17

#4 1971/10/16

#5 1971/11/ 1

#6 1971/12/ 7

#7 1972/ 1/ 1

#8 1972/ 2/22

#9 1972/ 3/ 5

#10 1972/ 5/ 7

#11 1972/ 6/ 1

#12 1972/ 6/30

#13 1972/ 7/24

#14 1972/ 9/20

#15 1972/12/18



我が心のTBCに戻る

1/7抄

※なぜ、こんなところにこれがあるのか ※種を明かせば、他の記事でうめるには小さすぎ、ここに載っている記事を長く書き足すには大きすぎる ※ただそれだけの話である※ところで、SM7にあって他にないものにはなにがあるだろうか ※まず、リクエストタイムがある※リストには100余曲が載っているが、他に聞きたい曲でリストにのっていなくてもサテスタにあればかけてくれる ※もしかしたら、サテスタは、1000余枚のレコードを持った無料のジュークボックスなのかもしれない ※その上、サテスタの前には、イスなるものがならべてあって、そこでガラスの中の怪奇な動物達を見る仕掛けになっている ※ただ、このおりから、スタッフとか申す化物が自由に、サテスタの前へ出て来て異様な空気につつまれる ※ことはない※どういうわけか、あの顔で何かやさしいというか気が小さいというか、こっちからサテスタへはいっていっても危害を加えたりしない ※だから、彼らに協力してよい番組を作ろう ※SM7の特色とは、顔に似合わずやさしいスタッフがいることかもしれない。

TIME TABLE -時刻表-

---スタジオ緑屋7紹介 第1回---

第2号(本号)から、SM7について少しずつ紹介してゆきたいと思う。 第一回はSM7のTIMETABLEを紹介する。
2:00 立案 「ウーん、おもしろいのないかなァっ」
4:00 (サテスタ)着 朝でもないのに「おはようございます」
4:30 リクエスト・タイム 「1番!」「13番!」「89番!」等々
5:00 ON THE AIR 「この番組は緑屋の提供でお送りします」
5:28 放送終了 「こちらはTBC、東北放送です」
5:30 リクエスト・タイム 「きょうはどうもありがとうございました」
6:00 ハイ!サヨウナラ!
註:本文中ON THE AIRとは「放送中」を意味する。 しかし、普通にはON AIRが使われる。これは日本語化した英語のようである。
なお、次号からは、この欄でスタッフを紹介する予定である。

SM7とサービスエリア

いったい何人ぐらいの人がSM7を聞いているだろうか? かなりの数であろう。 その多くの人は俗にいうサービスエリア地域に住んでいるのである。 ところが、ごく少数ながら、遠くで、雑音に悩ませられながら、聞いている人もいる。 ぼくなども仙台に下宿がある関係で休みになると、秋田県にある家へ帰る。 SM7を聞こうと思ってTBCにあわせても、雑音と混信がひどく、ダイヤルにさわっただけで「こちらは◯◯放送です」ということになりかねない。 そうなると「あゝ、早くダイヤルをあわせなきゃ」ということになる。 そして、東北放送の出力が早く20KWになればいいなと思う。 その点、仙台などにいると、ゲルマ・ラジオだったら、どこにダイヤルをあわせてもTBC、また5時になれば、SM7が自然に始まる。 また、サテスタへ行けば、美男(?)、美女(?)の担当者の顔を見、そして、声を生で聞ける。
なぜ、そのようにしてまで、SM7を聞くのか?それは5時台の番組の中では、ユニークなものであるからだと思う。 他の放送局では「歌謡曲」中心のプログラムが組まれ、また一つの番組の放送時間は10分がせいぜいだ。 だからハガキを紹介して、それに対する自分の意見、考え、アドバイスをする時間的余裕などないに等しいと思われる。 ところが、若者の番組「SM7」では、それをすることができる。 一時、そのようなものが、あまり紹介されないこともあったが・・・ しかし、今は、紹介されるのが多くなって来ている。 また「SM7」で放送に使用されているレコードに輸入盤が沢山あることからも、新しい曲がかかていることがわかる。 それらが、SM7を聞かせる理由だと思う。
  SM7のサービスエリアは、俗にいうサービスエリア---宮城県、岩手県・山形県・福島県の一部---よりは、広いと思う。 これからも、このようにしてまで聞く人のいる番組にしてほしいと思う。

『1971前半POPS界』雑感

一月

少年、少女の「ふところ」は、お年玉でガッポリ。 おかげでレコードの売り上げはピョーんとのびた。 3月の東京厚生年金会館を皮切りに、ホセ・フェリシアーノが来日公演を行った。 オリジナルキャストも来日した。 70年12月に渡米したフラワートラベリングバンドはこの頃からLP「さとり」の録音をはじめる。

二〜三月

BS&T来日。 この頃から今年のロック・グループ来日ラッシュが始まる。 最初に真打ちが来たという感じ。 大阪2回、東京1回共に満員、大阪では3人の失神者をだす。
6日には、東京で、各社協賛の、オールナイト・レコード・コンサートが開かれた。 勿論、BS&T来日記念。一つのグループに各社協賛は異例の事(場所、銀座ヤマハ)。 BS&Tの東京公演はもともと、日本のグループを入れて、オールナイト・コンサートの予定だったが、何故かそれはとりやめになった。 一説によればBS&Tの高ギャラのため。 月末にはB.Bキングが来日。 東京、大阪、名古屋で公演。日本側からはピッグが初登場したが、ロックファンから罵声をあびる。 3月に入って6月に東京でオールナイト・コンサートを開く(おりから来日中であったルーロウズとデュエットしたといわれる)。 このもようはレコードになる予定(キングレコードから)。 ビートルズの解散は自明の事となり「ジョンの魂」「オールシングスマストパス」が発売された。
16日、グラミー賞発表。 CBS勢の優位が目立った。 各部門にチャートされたジェイムス・テイラー、エルトン・ジョンはおしくも落選。 CARRY ON.「エルビス・オン・ステージ」好評を博す。

四月

ブラック・サバスの来日中止。理由はメンバーの急病。 しかし、日本ではあまあり認められていないので「来日しないが、身の為」の声あり。 フリー来日。これもオールナイト・コンサートを行う。入場できない人100人あまりが深夜の路上にあふれる。 すでに終電時刻後。主催者の不手際であろう。 教訓とすべし。 他に、セル・メン、バーデン・パウエル、オスカーピーターソン、マヘリア・ジャクソンなどのジャズ方面の来日目立つ。 尚、フリーは離日後解散。 日本女性とのゴシップとか。フランシス・レイ来日。 この頃から海賊盤が多量に出回る。

五月

シルヴィー・バルタン来日。 仙台公演は悪評。 バート・バカラック来日。 ゲーリー・バートン来日。

六月

シカゴ来日。 アンコール・ナンバーで踊り出す人もいた。

総(私)評

ロック・アーチストをはじめ、外国人プレーヤーの来日が多かった。 その演奏内容や、来日態度に疑問をもたせる者もいた。 昨年暮からのGS解散はついにGS時代に終止符をうち、ピッグを生んだ。 ピッグはよく東京でロック・コンサートに出演するが、GS時代のファンが集まるため真の(?)ロックファンに迷惑がられる。 「ジュリー!」「ショーケン!」GSブームは去って、このブームは去らず、嗚呼!また常にロックファンから「ひっこめ!」のヤジをうけるとのこと、前世の悪業のせいなり。 海賊盤はよく選んで買うべし。雑音だけというものあり。

Cash Box

只今 急上昇! 丸印
1 傷心の日々(ビージーズ)
2 ドラッキング・ザ・ライン(トミー・ジェームス)
3 君の友達(ジェームス・テイラー)
4 ミスター・ビッグスタッフ(ジーン・ナイト)
5 嘆きのインディアン(レイダース)
E テーク・ミー・ホーム・カントリー・ロード(ジョン・デンバー)
F マーシー・マーシー・ミー(マービン・ゲイ
G スイート・ヒッチハイカー(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)
H ホワット・ザ・ワールド・ニーズ・ナウ/アブラハム・マーティン・アンド・ジョン(トム・クレイ)
I ラヴ・ザ・ワン・ユア・ウイズ(アイレー・ブラザース)

編集後記

これを書くことが、新聞作りの最後の仕事だけれども、これをかきおわるとホッとした気持ちになる。 この2号、作るのに時間がかかってしまった。 期末テスト、夏休み、修学旅行、夏期学校などのため、みんなで集まって話をしてまとめるということができなくなってしまい、手紙というものをつかったため、予定より遅れてしまった。 これはお願いなのですが、これに載せるような記事がありましたら、お寄せください。この号の反省としては、やはり前号と同様、片寄った意見が紙面を占めてしまったことです。